エゴチスムな日々

イタリアの閑暇そしてその悦楽

ミラノ・ロンバルディア

ミラノのティエポロ

17世紀にはヴィスコンティ家の邸宅だった建物をその後カルロ・ジョルジョ・クレリチ侯爵が買い取り、ミラノにそれまでにないような豪華な宮殿にしようと大修復が行われました。 それがミラノ大聖堂からすぐの、裏通りにひっそりと佇むクレリチ宮。 18世紀に…

ボッティチェッリ 書物の聖母 

ミラノのポルディ・ペッツォーリ美術館で初めて「書物の聖母」を見たとき、その美しく優雅な曲線とAureolaと呼ばれる黄金に輝く輪光の繊細さに目を奪われました。「線の詩人」と言われたサンドロ・ボッティチェッリの円熟期、ちょうど1480年頃の作品です。ま…

カラヴァッジョに影響を与えた画家

----- カラヴァッジョは一群の地方画家(ロンバルディア派)の試みを 様式的価値にまで高めた画家だった -----と言った美術史家ロベルト・ロンギ。 カラヴァッジョはミラノで生まれ、そして13歳頃にシモーネ・ペテルツァーノの 工房へ弟子入りしていますが、…

トレント公会議後の宗教画とカラッチ

カトリック教会は1545年から’63年まで断続的にトレント公会議を 開き、教会の建て直しをはかりました。そして教会における美術作品は 「聖書や由緒正しい聖人伝にもとづくものであるべき」と定め、また 「分かりやすく写実的で、これを見る信徒の心に強く訴…

ミラノの謎;四方山話 

ミラノの大聖堂ドゥオモと、そのドゥオモ広場に面して設計されたヴィットーリオ・エマヌエーレ2世アーケード、通称「ガッレリア」は 19世紀に興ったリソルジメント(イタリア統一運動)の混乱後に建築家ジュゼッペ・メンゴーニによって設計・建設された、ミ…

ミラノの邸宅美術館;ポルディ・ペッツォーリ美術館

ミラノには邸宅美術館と呼ばれる美術館が4軒ほどありますが その中でも一番有名なのがこのポルディ・ペッツォーリ美術館。 中は当主であったジャン・ジャコモが欧州中から蒐集した美術品が 展示されていて、一見の価値あり。 1881年から一般公開されている…

カラヴァッジョの静物画 果物籠 

ミラノのアンブロジアーナ絵画館にあるカラヴァッジョの「果物籠」。 先月、かなり久しぶりに鑑賞する機会に恵まれました。 以前観た時と展示位置や照明が変わったので、今までもっと「黄色い」 イメージがあった作品ですが、薄いクリーム色というか白っぽい…

イタリア;2015年 秋の展覧会情報

2015年、芸術の秋にふさわしいイタリア各地で開催される展覧会の 情報をお伝えします。これからクリスマス休暇、年末年始にかけて イタリア旅行を計画されてる方に参考にしていただければと思います。 まず、ミラノで見逃せないのがこちら。 *フランチェス…

史上2人目の女性教授アニェージ

今回は18世紀に活躍したミラノの女性をご紹介します。 1718年5月16日、ハプスブルグ家カール6世支配下のミラノで生を受けたマリア・ガエタナ・アニェージ。 父ピエトロ・アニェージは絹産業で財を築き、子供たちへの教育にも非常に熱心で、特にマリアは5歳…

イザベッラ・デステのモード

4月16日から7月19日までミラノ王宮博物館で開催されている 「レオナルド1452-1519」展にすでに2回も足を運んでしまいました・・・ 1回目でふと疑問に思ったことがあったので、2回目はちゃんとガイドをお願いして、 色々な説明を伺いながら目を皿にして鑑賞。…

『パルムの僧院』の舞台を訪ねて

ミラノから南に約30kmのローディという人口4万人ほどの古い町へ散歩がてら出かけました。あの赤髭王フリードリヒ1世によって築かれた町として有名です。 ローディといえば、スタンダールの『パルムの僧院』の書き出しが印象的。何を隠そう、この小説を読んで…

瞑想の聖フランチェスコ:カラヴァッジョ

4月1日から19日までモンツァ王宮にて、カラヴァッジョの1605年頃の作品、 「瞑想の聖フランチェスコ」が無料公開!ということで、見に行ってきました。 こうした1点だけの展示だと、その作品だけに集中できるので、隅々まで 作品を堪能できる気がします。 …

イタリア:2015年 春の展覧会情報

今回は少しブログの趣向を変えて、2015年春に開催される大型展覧会の情報を お伝えしたいと思います。 *ジョヴァンニ・ボルディーニ : Lo Spettacolo della Modernita' http://www.mostrefondazioneforli.it/ フォルリのサン・ドメニコ博物館で2月1日から6…

中世都市ベルガモを歩く

フランスの文豪スタンダールは1801年、日記に「ミラノからベルガモへの街道は 素晴らしく、世界でもっとも美しい地方のなかを通っている」と書いています。 ロンバルディア平原に広がる田園風景と、遠くに雪を抱いたアルプス山脈を車窓から ぼんやり眺めなが…

接吻:フランチェスコ・アイエツ

縦112cm、横88cmというそれほど大きくない画面なのに、 ひと目で忘れられなくなる絵画があります。 その絵の前に立つと、なんとも言えない切ない気持ちになり、 どことなく哀愁漂う物語をつい心の中で思い描いてしまうのです。 これこそまさに19世紀の感受性…

ミラノのBoudoir/ブドワール

ミラノに関する絵画や彫刻、当時の調度品を展示したりする博物館として 開館している「ミラノ・モーダ博物館」は2010年に修復が終了しました。 この修復によって、サンタンドレア通りの正面の壁にフレスコ画が 描かれていたのを発見したのだそうで、なるほど…

イタリア初の王妃マルゲリータ

イタリアが1861年に統一されて、初のイタリア王妃になった マルゲリータ・マリア・テレーザ・ジョヴァンナ・ディ・サヴォイア。 イタリア国王第1号はヴィットリオ・エマヌエーレ2世なのですが、彼の妻マリーア・アデライデは1855年に産褥死したためにイタリ…

セガンティーニ:彼が愛したアルプス

「セガンティーニ:ミラノへの帰還」展という大規模な回顧展。 印象派や点描主義とも少し違う、セガンティーニ独自の ディヴィジオニスムに惹かれ、見に行きました。 ミラノ王宮博物館(Palazzo Reale)で来年1月18日まで開催中です。 アルプス高地の風景画…

今年のクリスマスはラファエロと

毎年この時期になると世界中の美術館からX'masプレゼントとして 名画(イタリア人芸術家がメイン)がミラノ市庁舎へやってきます。 ミラノ市の粋な計らいだと思って、毎年楽しみにしている私。 今年は1508年、ラファエロ25歳の時に描かれた 「エステルハージ…

スタンダールとヘロディアス

ミラノの王宮博物館(パラッツォ・レアーレ)で7月13日まで開催中の 「ベルナルディーノ・ルイーニとその息子たち」展を観てきました。 ベルナルディーノ・ルイーニというと、レオナルド派の画家として 知られていますが、今回展覧会で色々と彼の作品を鑑賞…

コモ湖畔のマエストロたち

先日陽気なお天気に誘われてコモ湖畔へ散策に行った際、ふとコモのアッボンディオ聖堂を見たくなって立ち寄ってみました。というのも、以前美術史の講座でキアラ先生とお話している時に「マエストリ・コマチーニ」の話で、アッボンディオ聖堂の話題になった…

ミラノ

1883年3月9日、トリエステで生を受けた詩人ウンベルト・サバ。彼ならではのアフォリズムに彩られた詩集は、故須賀敦子さんを惹き付け、美しい日本語に訳してくださっています。ウンベルト・サバの詩にMilanoというのがあるのですが、これがサバの詩集の中で…

マンテーニャ「死せるキリスト」:新たな展示方法

久々にミラノ・ブレラ絵画館へ行ってきました。去年の12月にブレラ絵画館の目玉であり、15世紀の北イタリア・初期ルネサンスに おける巨匠マンテーニャの「死せるキリスト」の展示方法が変わったのが、 少々話題になっていたからです(賛否両論でしょうけど…