エゴチスムな日々

イタリアの閑暇そしてその悦楽

ルネサンス

ヴァカンス便り - シュノンソー城

フランス・ロワール渓谷流域の古城の一つ、シュノンソー城。 フランス王アンリ2世の寵妾ディアヌ・ド・ポアティエ、 正妃カトリーヌ・ド・メディシスら、16世紀の創建以来、 代々女性が城主だったため、別名「6人の女の城」とも 呼ばれる優雅なお城です。 こ…

絵画の中の受胎告知 3

15世紀のルネサンス期になると色んな要素を盛り込み、 非常に調和の取れた優美な構図の「受胎告知」になってきます。 『ルカ福音書』には「天使が聖母マリアに会うためにやって来た」と 記述されているだけなのに、屋外の回廊や柱廊などが描かれて 室外で受…

絵画の中の受胎告知 2

前回「絵画の中の受胎告知 1 」で13世紀の作品まで飛んでしまいましたが、 その少し前、12世紀の受胎告知も珍しいので少しご紹介しておきます。 ヴェネツィアのサンマルコ教会にある受胎告知(モザイク画)です。 泉で水を汲むマリアに、大天使がお告げに現…

ボッティチェッリ 書物の聖母 

ミラノのポルディ・ペッツォーリ美術館で初めて「書物の聖母」を見たとき、その美しく優雅な曲線とAureolaと呼ばれる黄金に輝く輪光の繊細さに目を奪われました。「線の詩人」と言われたサンドロ・ボッティチェッリの円熟期、ちょうど1480年頃の作品です。ま…

レオナルド・ダ・ヴィンチ 終焉の地

この夏はイタリアからモン・スニ峠を越え、約900kmの車の旅をしました。 行先はレオナルド・ダ・ヴィンチ終焉の地アンボワーズと彼が 人生の最後の3年間を過ごしたクロ・リュセ館です。 今年2016年はレオナルドが渡仏してからちょうど500年後にあたります。 …

絵画の中のファッション

以前ブログでご紹介したブロンズィーノ描くエレオノーラ・ダ・トレドの 肖像画。その時にドレスに使われている美しい布地について少し触れましたが、 今回はその袖からポコポコとはみ出ている、白い布について書きたいと思います。 egotisme.hatenablog.com …

ラファエロ;巨匠からの影響

美術史では、1520年のラファエロの死を以て「ルネサンスの終わり」と し、その後の様式「マニエリスム」へと変化していきます。 そんな一つの重要な区切りを担う画家ラファエロは1483年にウルビーノで 生まれました。 彼の父親も画家であり、また母親は裕福…

ジョルジョーネの色調主義

16世紀、ヴェネツィアを中心とする北イタリアでは、フィレンツェなど 中部イタリアとは違う美術様式が生まれていました。 トスカーナ美術は素描が特徴で、ヴェネツィア美術のそれは彩色と言われます。 北イタリアではやはりレオナルド・ダ・ヴィンチの「スフ…

ミラノの邸宅美術館;ポルディ・ペッツォーリ美術館

ミラノには邸宅美術館と呼ばれる美術館が4軒ほどありますが その中でも一番有名なのがこのポルディ・ペッツォーリ美術館。 中は当主であったジャン・ジャコモが欧州中から蒐集した美術品が 展示されていて、一見の価値あり。 1881年から一般公開されている…

マザッチョの革新性

フィレンツェのサンタ・マリア・デル・カルミネ教会の中にある ブランカッチ礼拝堂。ここに描かれたマザッチョの壁画は 「絵画の学校」とも呼ばれ、後のレオナルドも、ラファエロも、 そしてミケランジェロも足しげく通っては模写したと伝えられています。 …

イタリア;2015年 秋の展覧会情報

2015年、芸術の秋にふさわしいイタリア各地で開催される展覧会の 情報をお伝えします。これからクリスマス休暇、年末年始にかけて イタリア旅行を計画されてる方に参考にしていただければと思います。 まず、ミラノで見逃せないのがこちら。 *フランチェス…

パリの邸宅美術館;ジャックマール=アンドレ美術館

邸宅美術館 ----という響きにここ数年、魅せられています。 華麗な邸宅が立ち並ぶパリ8区のオスマン通りにあるジャックマール=アンドレ 美術館はその邸宅美術館の中でもとびきり素敵なものの一つでしょう。 オスマン通り158番地に瀟洒な館ができたのは1875…

イタリアの最も美しい村:スペッロを訪ねて

花の絨毯で有名なスペッロですが、その時期以外に訪れても旅人の目を 楽しませてくれる美しい景色がいっぱいの町。 スペッロはウンブリア州ペルージャ県にある、イタリアで最も美しい村と 名付けられたコムーネの一つ。ドライブの途中、スバシオ山の麓に突如…

イザベッラ・デステのモード

4月16日から7月19日までミラノ王宮博物館で開催されている 「レオナルド1452-1519」展にすでに2回も足を運んでしまいました・・・ 1回目でふと疑問に思ったことがあったので、2回目はちゃんとガイドをお願いして、 色々な説明を伺いながら目を皿にして鑑賞。…

イタリア:2015年 春の展覧会情報

今回は少しブログの趣向を変えて、2015年春に開催される大型展覧会の情報を お伝えしたいと思います。 *ジョヴァンニ・ボルディーニ : Lo Spettacolo della Modernita' http://www.mostrefondazioneforli.it/ フォルリのサン・ドメニコ博物館で2月1日から6…

ヴィチェンツァと天正少年使節団

建築にあまり興味のない方でも、ヴィチェンツァでルネサンス建築家 パッラーディオが手がけた美しい建物をご覧になれば、きっと心を 動かされるはず・・・ そういえば年末年始に若桑みどり著『クワトロ・ラガッツィ』を再読、 再び天正少年使節への興味がふ…

今年のクリスマスはラファエロと

毎年この時期になると世界中の美術館からX'masプレゼントとして 名画(イタリア人芸術家がメイン)がミラノ市庁舎へやってきます。 ミラノ市の粋な計らいだと思って、毎年楽しみにしている私。 今年は1508年、ラファエロ25歳の時に描かれた 「エステルハージ…

モーセの試練 :ボッティチェッリ

システィーナ礼拝堂にある約3m50cm × 5m60cmという大きな壁画、 「モーセの試練」は教皇シクストゥス4世から注文を受け、 1481年頃ボッティチェッリによって描かれました。 ミケランジェロの「最後の審判」に圧倒されて、見逃してしまいそうですが、 これだ…

受胎告知:レオナルド・ダ・ヴィンチ

1867年から現在にいたるまでウフィッツィ美術館に展示されている レオナルド・ダ・ヴィンチの「受胎告知」 その前までこの絵はフィレンツェ郊外のサン・バルトロメオ・ディ・ モンテオリヴェート聖堂にありました。 おそらく当時の巡礼者がこの絵画を見ると…

ラファエロ:聖母の結婚

現在ミラノのブレラ絵画館にあるラファエロの「聖母の結婚」は 1504年、ペルージャ近郊チッタ・ディ・カステッロにある サン・フランチェスコ聖堂サン・ジュゼッペ礼拝堂のための祭壇画として 制作されました。その時ラファエロは21歳でした。 (ちなみにこ…

マンテーニャのパルナッソスとイザベッラ・デステ

ルネサンスの女傑イザベッラ・デステの書斎 (ドゥカーレ宮殿奥のサン・ジョルジョ城)に飾っていたと言われる マンテーニャ作「パルナッソス」(マルスとヴィーナス:1497年)は 現在パリのルーヴル美術館に展示されています。 この絵をはじめ、イザベッラ…

四方山話:ボッティチェッリ

彼はボッティチェッリの名前で知られていますが、実は「あだ名」なんです。本名はAlessandro di Mariano di Vanni Filipepiという長ったらしい名前。(アレッサンドロ・ディ・マリアーノ・ディ・ヴァンニ・フィリペーピ)ではボッティチェッリとはどういう意…

マンテーニャ「死せるキリスト」:新たな展示方法

久々にミラノ・ブレラ絵画館へ行ってきました。去年の12月にブレラ絵画館の目玉であり、15世紀の北イタリア・初期ルネサンスに おける巨匠マンテーニャの「死せるキリスト」の展示方法が変わったのが、 少々話題になっていたからです(賛否両論でしょうけど…