エゴチスムな日々

イタリアの閑暇そしてその悦楽

瞑想の聖フランチェスコ:カラヴァッジョ

4月1日から19日までモンツァ王宮にて、カラヴァッジョの1605年頃の作品、

「瞑想の聖フランチェスコ」が無料公開!ということで、見に行ってきました。

こうした1点だけの展示だと、その作品だけに集中できるので、隅々まで

作品を堪能できる気がします。

 

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縦128cm、横97cmの大きさに、頭蓋骨が仄白く浮かび上がる、強烈な

キアロ・スクーロ。目を凝らしてみると、苦悩をにじませたような額と

慈しむような目で、その白い頭蓋骨を見るフランチェスコが印象的です。

ところどころ破れた祖末な衣装に、大きな襞がより、そこへまた光が

当たるように描かれています。

 

この作品はもともとローマ郊外のカルピネート・ロマーノという小さな村にある

サン・ピエトロ教会にあったもので、1967年頃に発見され、もしかすると

カラヴァッジョの真筆かもしれない、という事で研究が始まったようです。

そこでローマのバルベリーニ宮へ移され、展示されています。

 

聖フランチェスコが持つ頭蓋骨は、イエズス会が奨励した精神修養としての

「死の瞑想」を意味していて、こうした頭蓋骨を「死」の象徴とするのは

中世に始まる見方です。そして、このカラヴァッジョの絵のように

手に持った頭蓋骨を凝視したり、それに対して祈ったりする聖人の姿が

描かれたのは、バロック時期の特徴でもあります。

 

これを持物とするのは、アッシジのフランチェスコ、そしてヒエロニムスや

悔悛するマグダラのマリア、などが有名ですね。

 

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 (フランチェスコ・アイエツのマグダラのマリア)

 

実はこのカラヴァッジョ「瞑想の聖フランチェスコ」はこの世に2点存在します。

1点は、今回展示されていた、バルベリーニ宮から借りてきた作品。

もう1点はカプチン派のサンタ・マリア・インマコラータ教会、

通称「ローマの骸骨寺」にあります。

 

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数年前までは、こちらの教会にあるものがカラヴァッジョの真筆と言われていた

ようですが、研究の結果、バルベリーニ宮にあるのが真筆で、教会にあるほうは

カラヴァッジョの弟子によるものだろうとの事です。

 


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